スポーツや運動をしていた際に、腰が痛いと思ったことはありませんか。
無理な体勢や疲労などが原因で、腰痛を引き起こし、思い通りにスポーツや運動ができなくなることも多いのではないでしょうか。また、現在腰痛に悩んでいる方も少なからずいると思います。
そこで、今回は腰痛についてお話ししたいと思います。腰痛は悪化すると日常生活にも大きな影響を及ぼします。そのため、今回は原因や対策について紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
腰痛とは
人間は直立二足歩行をするため、背骨には垂直方向に負荷がかかります。
このため、腰痛はヒト特有の症状とされています。腰は「腰椎」と呼ばれる5つのブロックで構成されており、腰椎やその周辺の組織が疲労したりダメージを受けることで、基本的な腰痛が発症します。
腰痛の原因は
腰痛の原因は、主に4つに分類されます。
では、自分の腰痛に当てはまる原因がないか、一緒に確認していきましょう。
姿勢の悪さ・一定の姿勢
会社勤めが始まってから、デスクワークが増えていませんか?
思い出してみると、何時間も同じ姿勢で作業をしていることが多いかもしれません。
その結果、腰の筋肉に負担がかかり、痛みを引き起こしてしまうのです。
過度の運動
職業柄、過度な肉体労働が原因で腰痛を引き起こすこともあります。重い物を持つ作業や、厳しい姿勢での作業が長時間続くと、腰に負担が蓄積し、痛みを生じます。
筋肉の衰え
社会人になってから、学生時代とは違い運動する機会が減り、基礎的な筋肉が衰えることが多くなります。その結果、腰にかかる負担が増え、腰痛が発生します。
実際に、近年の研究では、筋力の衰えが腰痛の最大の要因であるとも言われています。
骨の障害
これらの原因が重なると、骨にも大きな負担がかかり、骨が歪むことがあります。
その結果、体のバランスが崩れ、さらに腰に負担がかかります。
また、腰痛が悪化し、治りづらくなるだけでなく、腰椎椎間板ヘルニアや変形性脊椎症などの重篤な病気に発展することもあります。
腰痛の特異性と不特異性
また、腰痛の約8割は原因不明と言われています。腰痛のうち15%は、椎間板ヘルニア、骨粗しょう症、腰部脊柱管狭窄症などが原因であり、これは「特異的腰痛」と呼ばれます。
これらの場合、医師の診断やレントゲン、MRIなどの検査で原因を特定することが可能です。
一方で、残り85%は「非特異的腰痛」と呼ばれ、医療機関を訪れても原因が特定できず、どの部分が損傷しているのかが明らかにならないことが多いです。腰痛の原因がはっきりしないのが現状です。
スポーツ障害の腰痛の種類
スポーツにおける腰痛は非常に辛いものであり、特に原因が明確な腰痛について詳しく紹介していきます。
1.腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは、背骨の腰部にある椎骨同士の間でクッションの役割を果たす軟骨(椎間板)が変性し、組織の一部が飛び出すことを指します。
その結果、飛び出した椎間板の一部が近くの神経を圧迫し、腰や足に激しい痛みやしびれなどの症状を引き起こします。
治療法としては、保存療法と手術療法があります。この病気は自然治癒することもあるため、通常は薬の投与から治療が始まります。しかし、症状が重い場合は手術が検討されることもあります。
2.腰部脊柱管狭窄症
背骨の中を通る神経の通り道を「脊柱管」と呼びます。腰部脊柱管狭窄症は、脊柱管を構成する骨や靭帯、椎間板が圧迫を受け、脊柱管が狭くなる病気です。
主な原因として、加齢による椎間板の変化や、椎間板ヘルニアによる脊柱管の圧迫が考えられます。
症状としては、歩行中にお尻や下肢に痛みやしびれが現れることが特徴です。歩くと症状が悪化し、休むと和らぐことが多く、前かがみの姿勢で痛みが軽減されるのも特徴です。
治療法は、まず薬の投与で様子を見ますが、もし排尿障害や排便障害が現れた場合、早急に手術が必要です。
3.腰椎分離症
背中を反らす動作やひねる動作を繰り返すことで、腰椎の後方に亀裂が入り、疲労骨折が生じている状態です。
特に、発育期の中学生など、スポーツを行っている子どもに多く見られます。特定の方向に繰り返し動作を行うスポーツ(サッカー、バレー、バスケ、柔道など)においてよく発症します。
症状としては、背中を反らすと痛みが生じますが、椎間板ヘルニアのようなしびれはありません。
治療は保存療法が基本で、軽度の場合は1~3ヶ月、重症の場合は6~12ヶ月の治療が必要です。
この間、スポーツを控える必要がありますが、選手や周囲の理解が得られずに早期復帰をしてしまうことが多く、再発を繰り返すこともあります。
また、日常生活ではコルセットやストレッチが有効です。
腰痛にならないようにする為の対策は?
腰痛を感じたり、予防したりするためには、さまざまな対策があります。腰痛が発症すると、日常生活に大きな影響を及ぼします。
そこで、正しい対策を身に付け、自分に合った予防法を見つけていきましょう。
・長時間の姿勢を気を付けよう。
長時間同じ姿勢でいることを避けましょう。
適度に体を動かし、背筋を使うようにすると腰痛の予防や悪化の抑制に繋がります。
なぜなら、人間は長時間同じ体勢を維持するのが難しい生き物だからです。
例えば、立ちっぱなしでいる場合、重心を片側に寄せがちです。
そのため、定期的に姿勢を変えることが最適です。
腰の筋肉を柔らかくしよう。
上半身の重さは体重の半分以上を占めるため、腰や腹筋に大きな負担がかかります。
筋肉に負担をかけすぎず、柔軟性を保つことが大切です。
腰に効果的なストレッチを行うことも推奨されます。
専門家の整体院に行ってみよう
自分では解決できない腰痛や体の歪みを感じる場合は、専門家に相談するのも良い方法です。
整体院などでは、体の歪みを整え、腰痛の改善を図ることができます。
また、専門家は多くの知識と技術を持っているため、腰痛以外の体の悩みも解決できるかもしれません。
まとめ
腰痛の多くは原因が明確でないことが多いですが、スポーツや日常生活に大きな影響を与える可能性があります。
腰痛を予防するためには、姿勢に気をつけたり、ストレッチや体のメンテナンスを行ったりすることが大切です。
無理をせず、早めに対策を講じることで、スポーツや日常生活を快適に過ごすことができます。