《便秘っていつからが便秘って言うの?》
お腹が張ったり、ガスがたまる、便は出ないし苦しい、、、
そんな女性って多いですよね?
多くの人は1日に1回排便します。
中には1日に3回食事の後にするのが当たり前という人もいれば
1週間以上排便をしない人もいます。
ただ、排便の回数は人によって個人差がありますので
不快な症状がなければ基本的に便秘とは言いません。
なので、3日に1回でも全く不快な症状がなく、生活出来ていれば便秘とは言いませんし、
たとえ、1日に1回の排便でもその度に苦しかったり、不快な症状が伴えば便秘と言います。
基本的には3~4日排便がなく、お腹が張ったり、体が主だるくなったり、
めまい、頭痛、排便時に苦しいなどの症状が伴うものを便秘と言います。
《西洋医学での便秘の原因》
西洋医学では慢性便秘を主に3つの原因に分けています。
1. 弛緩性便秘
大腸の蠕動運動会が低下して起こるタイプの便秘で、
老人の便秘の多くはこれに当てはまります。
2. 痙攣性便秘
大腸が過度に緊張し、排便しにくくなっている状態の便秘で、
自律神経失調症などの緊張ぎみの人に多い便秘です。
3. 直腸型便秘
便意を感じて肛門括約筋を開かせて排便するのですが
その反射がうまく働かない便秘で、
排便を我慢する人におこりやすい便秘です。
例えば自分の好きな時にトイレに行けないような職業の
運転手、サービス業に多いようですね。
《西洋医学での慢性便秘の解消法》
上の種類によって対処は変えるようですが
ほとんど排便を促す下剤を使うことが多いようです。
しかし、下剤の種類によっては強すぎて下痢をしてしまったり、お腹がいたくなったりする人がいるようです。
それに下剤で一時的に便秘を改善させても根本的に良くなっていないのでまた再発する人がほとんどです。
原因がはっきりしている一時的な便秘に対して
下剤で解消するのは悪くないと思いますが、
慢性的なものに対して一時的な解消法で対処するのは得策とは言えませんね。
《検査しなければいけない4種類の便秘》
①頑固な便秘が数年続いている人
②排便後に残便感があり、不快な症状が消えない人
③生活環境は変わっていないのに急に便秘になり始めた人
④便秘にプラスして便秘以外の症状が強く出ている人
(腹痛、発熱、嘔吐、出血など)
多くの便秘は機能性便秘だと言われています。
規則的な排便習慣をつけ、食事に注意し、運動不足にならないようにすることで
ほとんどの人が少しずつ解消されていくと言われています。
ただ、上の4種類の便秘の人は1度検査してもらうといいと思います。
中には何らかの原因で腸管が狭くなって出にくくなっていたり、大腸ガンが見つかったり、
女性では子宮筋腫による圧迫によって出にくくなっている方もいるようです。
《女性にとって便秘は美容の大敵》
便秘の人は綺麗になれません!
いや、便秘の人が周りにいたら
「便秘を解消したらもっと綺麗になれるんですよ!」
と教えてあげてください。
便秘は体内に毒素がたまった状態です。
腸内環境は最悪ですし、腸内環境が悪ければ自律神経、ホルモンにも影響していきます。
自律神経が乱れれば頭痛、めまい、不眠症にもなります。
ホルモンバランスが乱れれば生理痛、月経障害、お肌の環境も悪くなり、化粧のノリも悪くなります。
さらに、妊娠中に便秘があると、つわりがひどくなりやすいですし、
妊娠中の下剤は禁忌ですので西洋医学では基本的に何もしてあげることができません。
《便秘解消に効く主な3つの食べ物》
①納豆
納豆菌は生命力が強く、生きたたま腸に届きます。
そこで善玉菌のエサになって善玉菌が増え、、悪玉菌を減らしてくれます。
さらに、納豆には二種類の食物繊維が豊富に含まれていて便秘解消に効果的です。
※二種類の食物繊維繊維とは
一つは「水溶性食物繊維」といい、
海藻などに含まれていて腸内の悪い物質や老廃物を排出してくれて、
さらに水に溶けて水分を保つ性質があるので、硬い便秘の人にお勧めですね。
二つ目は「不溶性食物繊維」といい、
穀物や根菜類に多く含まれて
便のかさを増やし、腸の蠕動運動を促進し、排便を誘発してくれます。
お腹に入ると膨らむ性質があるのでよく、ダイエット時の食べすぎにも役立ちます。
②ヨーグルト
ヨーグルトにも乳酸菌が含まれているのは有名ですよね。
生きたまま腸まで届く「R-1」「ガセリ菌」などは冬前になるとなくなるスーパーもあるほど。
ただ、一つ知っていて欲しいのは死んだ「乳酸菌」も効果はあるんです。
腸内にいる善玉菌は「死んだ乳酸菌」もエサにして食べてくれるんです。
③お酢
お酢に含まれる酢酸は体内でクエン酸に変化します。
そのクエン酸はなんと、、腸内の悪玉菌を減らす働きをしてくれるんです。
さらに、お酢は腸を程よく刺激してくれて腸の蠕動運動も促してくれるので
最後に少しお酢を効かせた料理なんかはとてもいいですね。
便秘解消には腸内環境を良くし、腸内細菌のバランスを整えることが重要になってきます。
特に今の日本人は昔より肉類を食べるようになり、添加物を毎日とっているせいで
腸内環境をよくしてくれる善玉菌が減って、腸の活動を低下させる悪玉菌が増えています。
それを改善するのに一役かってくれるのが「乳酸菌」です。
「乳酸菌」は発酵食品の味噌やキムチ、ヨーグルトやチーズに多く含まれていますが
実は、、、
自分に合う、合わない乳酸菌があるのをご存知ですか?
なので、いろんな種類の乳酸菌を摂取して、自分の体の体調を観察していくのがいいと思います。
それに、善玉菌は弱いので、毎日同じ食材を摂取してあげて2週間ほど様子を見てあげると
自分の身体と相性がいいかわかるので良いでしょう。
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☑ガンを撲滅させる『食事治療・栄養療法』の9つのポイント
《漢方薬が慢性便秘を解消するのに最適な理由》
東洋医学では便通異常も体の機能の異常(ゆがみ)によって起こると考えています。
主に4つの便秘に分けています。
1. 体の中の熱が異常に発生したり、体の外に熱が出ていかないため起こる便秘
※体が火照っていたり顔がやや赤くなっている人に多い便秘です。
2. 体が冷たくなって排便機能が低下したために起こる便秘
※顔は青白く冷え症が気になる人に多い便秘
3. 1と似ていますが熱が過剰になり、便から水分が失われて固くなり出にくくなった便秘
※喉が乾燥していたり、肌がカサカサしている人に多い便秘
4. 身体の元気がなくなり、あらゆる機能が低下して起こる便秘
※おじいちゃん、おばあちゃんのような年老いた人に多い便秘
この原因によって治療の方向性が異なるため、選ぶ漢方薬もそれぞれ違って
その人に合わせた便秘解消薬を処方することが出来るんです。
《便秘解消に良く効く主な漢方薬》
・大承気湯
・三黄瀉心湯
・防風通聖散
・麻子仁丸