⑤『関節リウマチ』の治療
『関節リウマチ』とは
『関節リウマチ』とは関節滑膜病変を主徴とする
慢性の炎症疾患で、溶連菌によってくるものであり、
未だ原因不明の疾患です。
進行すれば軟骨・骨を侵し、関節組織の破壊・変形を起こします。
罹患する関節は手足の指を始め、
膝・肘だけに止まらず、背骨や全身のあらゆる関節に罹患します。
『関節リウマチ』がひどい患者さんで
声が出にくいという相談を受けたので
病院に紹介したところ
「声帯部位の軟骨まで病変していた!」という
話も聞いたことがあります。
『関節リウマチ』の原因
『関節リウマチの』の原因は
現在でも解明されていませんが、
免疫異常、遺伝的素因、環境因子が絡み合っていると考えられています。
環境因子とは
ウイルス・細菌などの感染が関与するといわれているが、
肉体的・精神的な過労や冷えや湿度などといった生活環境、
天候などが複雑に影響しているだろうということが
長年の研究などから指摘されています。
『関節リウマチ』の症状
『慢性関節リウマチ』は
30歳ぐらいの青壮年期頃から発症し、
多くの関節がズキズキ痛み、腫れる。
主な症状は
- 疼痛
- 腫れ
- 貧血
- 発熱
- 栄養障害
- 拘縮(関節が硬くなる)
『関節リウマチ』に対する西洋医学の治療法
『リウマチ』とはギリシャ語で
「流れる」という意味で医聖ヒポクラテスもまた、
この病気はある種の病邪が関節に次々に流れ回る病気だと
考えられたと言われています。
『関節リウマチ』の主な西洋医学的な治療法は
3つあり、
1つは薬物療法、
2つ目はリハビリテーション、
3つ目は外科的療法になります。
リハビリテーションは
運動療法・物理療法・装具療法が
必要に応じて行われます。
外科的治療は
関節の変形・破損が高度の時に
滑膜切除術や関節固定術、形成術などを行います。
薬物療法は
非ステロイド性抗炎症剤・副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)、
抗リウマチ剤、免疫抑制剤と抗サイトカイン療法の
5種類に大別される。
非ステロイド性抗炎症剤とは
プロスタグランジン産生を阻害することによって、
抗炎症作用を発揮します。
抗リウマチ作用は一般的に持たない。
《副作用》
・消化管作用
・腎障害
関節リウマチ患者の死因の上位に
消化管出血があるので服用する際は
注意しましょう!
副腎皮質ホルモン剤とは
DNAに作用し免疫タンパクの合成を阻害し、
抗炎症作用を発揮します。
《副作用・特徴》
・効果が長続きしない
・副作用が多い
・骨粗鬆症
・食欲亢進
・求心生肥満
・易疲労感
・高血圧
・糖尿病
・白内障
などなど他にもたくさんあります。
最低限の使用量に止める
抗リウマチ剤とは
一般的に遅効性で作用機序も不明なものが多いと言われています。
また、全く効果が出ない人と
ものすごく効果がある人とに分かれる。
《副作用》
・効果が薄れ易い(エスケーぷ現象)
・腎障害
・肺障害
・血流障害
免疫抑制剤とは
大量に用いて抗がん剤としても使用されるものを
少量使用することで免疫抑制効果を発揮する!
メソトレキセート(MTX)やレフルノミドが
切れ味も良く主流である。
ただ、副作用の副作用も多々報告されていますので、
使用の際は注意しましょう!
抗サイトカイン剤
生物学的製剤とも呼ばれていて、
その強力な抗炎症作用が期待されています。
本剤は抗サイトカイン抗体を遺伝子工学的に作ったもので
2003年に日本で初めて『関節リウマチ(RA)』に対して、
適応症にされ、限定的な施設にて、使用され始めています。
『関節リウマチ』に対する東洋医学的な治療法
『関節リウマチ』は漢方・東洋医学の世界では昔から
「中湿」「風湿」「痛風」「湿痺」などと呼ばれていて、
時代によって名称は異なるが、名前からも分かるように、
冷えや湿気などの外邪が生体を侵して体内に一種の水毒を生じ、
それが関節についてまわることによって起こる病気だと
考えたと言われています。
基本的には西洋薬を処方されることが多いが、
漢方薬を併用することで西洋薬だけでは
得られない症状改善が見られることが多いんです。
『漢方薬』の使用目的は
- 西洋薬の効果を増強
- 副作用を抑える
- 慢性炎症で消耗した体力の回復
- 西洋薬で効果のない症状に!
『関節リウマチ』に対する東洋医学的治療法(鍼灸・漢方薬治療)の
治療方針の決定の際に重要なのが
「その方の体質となぜ『関節リウマチ』になってしまったか(原因)」です。
なぜ『関節リウマチ』になったのか?
原因をはっきりさせ、治療に当たることによって
根本的な治療になり、
再発率も減らすことができるんです!!
それにプラスして何をしている時・した後に状態が
よくなるか、悪くなるか(増悪因子)などを聞いて
治療のヒントにしていきます。例えば、お風呂に入った後に状態が良くなれば
温める・巡りを良くする治療をしていきます。雨の日に悪化するようであれば
湿気の問題・気圧の問題を頭に入れて
治療していきます。
『関節リウマチ』治療の具体的な流れ
⑴『関節リウマチ』の原因を突き止める
②・③で得た情報を元に『関節リウマチ』原因を突き止めていきます。
⑵『関節リウマチ』の原因に従って治療方針を決めていく
⑴『関節リウマチ』の原因によって治療方針を決めていき、
さらに患者さんに合わせた最適な治療法を選んでいきます。
まず、最適な『関節リウマチ』の治療法を提案させていただきます。
⑶実際に治療を行う
『ワンダー鍼灸整骨院・漢方薬店』で
実際に行なっている
『関節リウマチ』に対する主な治療法を紹介します。
1.整体・マッサージ
『ワンダー鍼灸整骨院・漢方薬店』の
『関節リウマチ』に対する整体・マッサージは
『関節リウマチ』で固まった関節周りの
筋肉から揉みほぐし、関節の可動域を広げていきます。
『ワンダー鍼灸整骨院・漢方薬店』では
30年培ってきた経験と知識を元に
中国の『推拿』
日本の『指圧』
アメリカの『マッサージ』を融合したオリジナルのマッサージ・指圧を駆使して
普通では届かない深層の筋肉や筋膜も緩めていきます!そして緩めた後に患者さんの体の状態を診て
歪みを調整していきます。
2.鍼灸治療
『ワンダー鍼灸整骨院・漢方薬店』の
『関節リウマチ』に対する鍼灸治療は
脈やお腹、舌などを見て、
患者さんの全身の状態を的確に判断し、
ツボを選び、少数の鍼を使って患者さん一人一人に合わせた
オーダーメイドの治療していきます。
3.漢方薬
『ワンダー鍼灸整骨院・漢方薬店』の
『関節リウマチ』に対する漢方薬治療は
《よく使われる漢方薬》 | |
『急性関節リウマチ』 | 「桂枝二越婢一湯」 関節が赤く腫れ痛むと同時に 皮膚がブツブツした赤い湿疹がある 「越婢加朮湯」 |
『慢性関節リウマチ』 | 「桃核承気湯」+「薏苡仁」 全身の症状があり、胃腸症状もあり、 関節が左右対称に痛み、体力が体力が充実している 「桂枝茯苓丸」+「薏苡仁」 「当帰芍薬散」+「薏苡仁」 |
※これはあくまで漢方薬を処方するときの
基準で絶対値ではありません。
専門の先生の指示に従って
処方されたもの用法用量を守って飲みましょう!