体質別アドバイス

体質【瘀血タイプ】の起こりやすい病気と改善アドバイス

東洋医学において、「瘀血」とは血液の流れが滞り、
全身の隅々まで血が十分に巡らない状態を指します。
瘀血タイプの人は、
肩こりや冷え性、頭痛、生理不順、皮膚のくすみなどの症状が現れやすいとされています。

瘀血を放置すると起こりやすい病気とその原因

瘀血(おけつ)は、
体内の血液がスムーズに巡らない状態が慢性化したものです。
この状態を放置すると、
さまざまな病気や不調に繋がる可能性があります。

以下に、瘀血が原因となり得る病気とその理由を解説します。


1. 冷え性や慢性的な疲労

原因

瘀血の状態が続くと、血液が手足や全身の末端まで届きにくくなります。
その結果、体が冷えやすくなり、十分なエネルギーが供給されないため、
慢性的な疲労感を感じることがあります。

また、冷えは筋肉のこわばりや関節の痛みを引き起こし、
さらなる不調を引き起こします。

放置すると

冷えによる免疫低下が起こり、
風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
また、慢性的な疲労は生活の質を低下させ、
精神的なストレスを増大させる可能性があります。


2. 頭痛やめまい

原因

瘀血が頭部の血流を妨げると、酸素や栄養が十分に行き届かず、
頭痛やめまいが起こりやすくなります。
特に緊張型頭痛や片頭痛が悪化しやすい傾向にあります。

放置すると

頻繁な頭痛やめまいが日常生活を妨げ、
仕事や家事のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
また、脳卒中などのリスクも増加する可能性があるため注意が必要です。


3. 動脈硬化や心血管疾患

原因

血液の滞りにより、血管の内側に脂肪や老廃物が蓄積しやすくなります。
これが進行すると動脈硬化を引き起こし、
血管が硬く狭くなります。
さらに、血流の悪化により血栓が形成されるリスクも高まります。

放置すると

動脈硬化が進行すると、高血圧や狭心症、
心筋梗塞などの心血管疾患に繋がります。
これらは命に関わる可能性があるため、早めの対応が重要です。


4. 生理不順や不妊症

原因

瘀血は女性の生殖器系に特に影響を及ぼしやすく、
生理痛や経血の塊、経血の色が暗いといった症状が現れることがあります。
血流が悪いと子宮や卵巣に十分な栄養が届かず、生殖機能が低下します。

放置すると

生理不順が慢性化し、不妊症のリスクが高まる場合があります。
また、更年期障害が早期に現れる可能性もあります。


5. 消化器系の不調

原因

瘀血により、胃腸の血流が悪化すると消化吸収能力が低下します。
その結果、胃もたれや腹部の膨満感、便秘などが起こりやすくなります。

放置すると

長期間の消化不良や便秘は、腸内環境の悪化を招き、
腸内フローラの乱れが全身の炎症や免疫力低下に繋がります。
また、大腸ポリープや大腸がんのリスクを高めることもあります。


6. 肌荒れや老化の進行

原因

瘀血は肌のターンオーバー(再生周期)を遅らせ、くすみやしみ、シワの原因となります。血液循環が悪いと、肌細胞に十分な栄養が届かず、老化が進行しやすくなります。

放置すると

慢性的な肌トラブルが増え、
美容面だけでなく精神的なストレスも増大します。
老化が加速することで、健康全般にも影響が出る可能性があります。


7. うつ病や不安障害

原因

血流が悪化すると、
脳内の神経伝達物質のバランスが崩れやすくなります。
特にセロトニンやドーパミンの不足が、
気分の落ち込みや不安感の原因になります。

放置すると

うつ病や不安障害が慢性化し、
社会生活が困難になる可能性があります。
精神的な健康は、肉体の健康と密接に関連しているため、
早めの対策が必要です。


早めの対策が健康のカギ

瘀血は体の不調のサインであり、
放置すると深刻な病気に繋がる可能性があります。
精神面、食事、運動、休息を見直し、
血流を促進する生活を心がけましょう。

小さな改善の積み重ねが、将来の健康を守る最善の方法です。
「今日からできること」を意識して行動してみてください!

瘀血タイプ:健康な血流を促すための4つのポイント

この状態を改善するためには、日々の生活習慣を見直すことが非常に重要です。

今回は、精神面、食事、運動、休息の4つの面から、瘀血タイプの方が実践できる生活養生のポイントを解説します。


1. 精神面:ストレスを溜め込まない心の習慣を作る

瘀血は、ストレスや感情の抑圧が原因で悪化することがあります。
怒りや悲しみを抱え込むと、
血液の循環が滞りやすくなるため、心のケアが大切です。

  • 具体的な行動
    • 毎日数分、深呼吸をしながら自分の気持ちを内観する時間を作る。
      瞑想やマインドフルネスも効果的です。
    • 感情を吐き出せる友人や家族に相談することを習慣化する。
      書き出して整理する日記もおすすめ。
    • 趣味や好きな音楽、アートなど、心を癒す時間を確保しましょう。

アドバイス
「完璧を目指さない」ことも大切。
少しずつ心の負担を減らす行動を積み重ねることで、血流の改善に繋がります。


2. 食事:血を巡らせる食材を意識的に取り入れる

食事は瘀血を改善するための大きな鍵です。
体を温め、血液循環を促進する食材を選びましょう。

  • おすすめの食材
    • 生姜、にんにく、ねぎ、シナモンなど体を温める食材。
    • 鉄分を含むレバー、ほうれん草、小松菜、ひじきなど血を補う食材。
    • クコの実やなつめなど、東洋医学で血流を助けるとされる食材。
  • 控えるべきもの
    • 冷たい飲み物や生の食べ物は体を冷やし、血流を妨げるため控えめに。
    • 油っぽい食事や甘いものの過剰摂取は、瘀血を悪化させる可能性があります。

アドバイス
「一日一つ、体を温める食材をプラスする」など、
無理なく続けられる工夫を取り入れましょう。


3. 運動:適度な動きで血流を改善

運動は、瘀血を解消する最も効果的な方法の一つです。
血流を促し、身体を温める運動を生活に取り入れましょう。

  • おすすめの運動
    • 軽いウォーキング:毎日20~30分の散歩は血流を促します。
    • ヨガやストレッチ:体のこりをほぐし、滞りを解消します。
      特に股関節や肩周りを動かすポーズがおすすめ。
    • 軽い筋トレ:スクワットやかかと上げ運動など、血行を良くする効果があります。

アドバイス
「ながら運動」でもOK!テレビを見ながらストレッチをしたり、
通勤時間に意識的に歩くなど、無理なく日常に運動を取り入れましょう。


4. 休息:質の良い睡眠で血を養う

十分な休息は、血液の質を保ち、全身にしっかり巡らせるために欠かせません。
特に睡眠の質を高めることが重要です。

  • 質の良い休息のために
    • 寝る前にスマホやパソコンを見る時間を減らし、
      リラックスできる音楽や読書を取り入れる。
    • 足湯や軽いマッサージで体を温め、血流を良くしてから眠る。
    • 就寝前にカフェインを避け、温かいハーブティー(カモミールや生姜茶など)を飲む。

アドバイス
「寝る90分前にお風呂で体を温める」ことで、
深い眠りに入りやすくなり、血流の改善に繋がります。


まとめ:小さな習慣が大きな変化を生む

瘀血タイプの方が健康な生活を送るためには、
「血液の流れ」を意識した生活が不可欠です。
今回ご紹介した精神面、食事、運動、休息の4つの養生法を取り入れることで、
日々の不調が軽減されるだけでなく、心と体のバランスが整います。

大切なのは、一度に全てを完璧にこなすことではなく、
できることから少しずつ始めることです。

「今日から1つの小さな行動を変える」ことを目標に、
健康で快適な毎日を手に入れましょう!

それでも自分だけでなんとかならなそうだなと感じたら無理せず、
近くにいる頼れる鍼灸師や東洋医学のプロに相談してみてください。

 

 

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院長
ワンダー鍼灸・整骨院・漢方薬店
さいたま市で《唯一》の【鍼灸・整体・漢方薬】の三拍子揃った南浦和の鍼灸整骨院! ・整体...骨の歪みを整える ・鍼灸...即効性のある痛みや痺れの治療 ・漢方薬...身体の中から体質改善!! 3つを組み合わせて東洋医学の力を最大限に発揮します!